2015-10-09

【 牡蠣の旬 】っていつなの!?★

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http://kakipedia.blog.jp/2011/season.html








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※牡蠣は、便宜上、大きく分けて、真牡蠣(マガキ)、岩牡蠣(イワガキ)、地牡蠣(ジガキ=その地元特有の牡蠣=ヨーロッパヒラガキ、イタボガキ、ヒラガキ、スミノエガキ等)3つに分類しております。
※北半球と南半球で季節が逆、海水温も含めた気候や環境異なるので、日本の場合で説明しております。

美味しいは人ぞれぞれ、みな違うと思います。なので、旬とは牡蠣が一番美味しく食べられる時期と定義させてください。 となると、日本人が概ね好きな「太ったクリーミーな牡蠣」が食べられる時期が日本でいうところの旬ということになります。

本来の牡蠣の味が楽しめる、あまりクリーミーでない牡蠣の旬は?となると、また変わってきますし、養殖テクニックで、クリーミー度合はコントロール可能なので一概に以下の期間が旬とは言えなくなります。 というわけで、今回は「太ったクリーミーな牡蠣」=旬とした場合の牡蠣の旬はいつなのか解説したいと思います。

基本的に「牡蠣の旬」は以下の時期とされております。

真牡蠣(マガキ)=秋冬=10月~5月
岩牡蠣(イワガキ)=春夏=6月~9月

旬は何で決まるのか。 それはズバリ『産卵期』です。 牡蠣は、産卵のために栄養を蓄える⇔産卵のために栄養を使い切るを繰り返します。

まずは真牡蠣(マガキ)の旬から。 9月頃までに産卵を終えた真牡蠣は、海水温があがり始める次の産卵期=5月頃に向けてまた栄養を蓄えていきます。 つまりは、9月の終わりから5月まで、栄養を蓄え続ける=太り続けるわけです。 なので、そのピークとなる2月~3月頃が、旬の中でもピークといえます。

4月に入ると徐々に海水温があがり、卵を持ち始め、気持ちが悪いという理由でだんだんと出荷されなくなります。 とにかく太ったミルキーな牡蠣が好き!というのであれば、産卵ギリギリの5月末くらいまで。ただし、殻を開けてみたら、卵を持っていたり、産卵後で痩せてしまっていることも増えていきます。

まとめると、
真牡蠣(マガキ)の旬は10月~5月。
理由は、それ以外の時期は、卵を持っていたり、産卵で身が痩せてしまって、日本人の好きな「太っていてクリーミー」ではないから。


尚、3倍体という産卵しない品種もあり、栄養がある場所だと、ひたすら大きなり太り続けるという品種もあります。欧米では、この品種と通常の2倍体を両方生産することで、可能な限り同じクオリティの牡蠣の通年提供を実現しております。日本でも広島をはじめ一部産地で導入されております。

次に、岩牡蠣(イワガキ)の場合。 産卵時期は同じく海水温が高くなる6月~10月なのですが、真牡蠣のように、大量に一気に産卵して痩せ細ってしまうわけではなく、もともと産卵量も少ない上に、何回かに分けて少しづつ産卵を行うため、産卵に向けたっぷりと栄養を蓄えた状態が続きます。

なので、岩牡蠣の旬は産卵期である6月~9月=一番太っていてクリーミーな時期ということになるわけです。 ちなみに、冬場も岩牡蠣は食べられますが、皆さんがイメージしているめちゃくちゃクリーミーな岩牡蠣とは違うこと、海が寒くて海士さんが潜れない(禁漁期)こともあり、あまり市場には出回りません。

さて以上の理由から、産卵期をコントロールできれば1年中美味しい牡蠣が食べられるわけです。 実際に海水温が低い地域(厚岸等が有名)などでは、牡蠣がほとんど産卵しないため、1年を通して食べられる牡蠣がつくれます。

諺でもあるとおり『Rのつかいない月は牡蠣食うな』と言いますが、正しくは『産卵のために身が痩せている時期は、水っぽくて美味しくないから食うな』というだけなのです。

牡蠣の人  |カキペディア  )

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